Korea News.com(コリアニュース.com)

激動する朝鮮半島のニュースを正確、迅速に伝えるべく努力します。 朝鮮半島の平和と統一、朝日の親善、アジアと世界の平和を願って。

【スポンサーリンク】

朝鮮の軍事力強化に「貢献」する「特等功臣」尹錫悦 金與正党副部長が談話「大韓民国の大統領に送る新年メッセージ」発表

 金與正朝鮮労働党中央委員会副部長は2日、「大韓民国の大統領に送る新年メッセージ」と題した談話を発表した。

 談話は、一年中、時を構わず「政権終焉」のような修辞的威嚇を口に乗せて生き、無差別な各種の規模の合同軍事演習を拡大、強行し戦争の危機を作り出してきた尹錫悦大統領の見境のない行動は、「われわれには自衛的で、当為的な不可抗力の軍事力を培うことに大きく『貢献』した『特等功臣』と『称揚』される」と皮肉を込めて指摘した。

 また談話は、尹錫悦大統領を文在寅前大統領と比較、「口には蜂蜜をつけ、懐には刃物をしのばせた凶悪で狡猾な人間(文在寅)より相手に対する敵意を加減なくさらけ出す愚直で、頓馬な者を相手(尹錫悦)にするのがはるかにたやすいのではないか」と尹大統領の愚かさを浮き彫りにし、「われわれが今、満足し、信頼する強大な軍事力は尹錫悦が狂的に見せた軍事的対決姿勢がなかったなら、また口角泡を飛ばして吐いたわが国家に対する『崩壊』と『膺懲(ようちょう)』のたわごとがなかったなら、事実上、それほど短期間内に培うことは困難であったであろう」と嘲弄した。

 以下は談話の全文。

 新年を迎えて人々の間に祝賀と德談(新年のあいさつ)を交わすのが仁・義・礼・知であるから、私もやはり少なくない親しい知人に新年のあいさつを送っている。

 そのようにしていた中、大韓民国大統領の尹錫悦が1日に発表したいわゆる新年の辞というものを見ながら、私がこの「恩師」をうっかり忘れていたことを悟るようになった。

 「今年の上半期まで増強された韓米拡大抑止システムを完成して北の核・ミサイル威嚇を源泉封鎖する」「北の核・ミサイル威嚇に備えて韓国型3軸システムを強力に構築することに一層速度を出す」だのと言い、そうでなくても騒然とした自分の国内に「北核・ミサイル恐怖症」を拡散させるために年明けから余念がない彼にあいさつの言葉兼今まで立てた「功労」を「称揚」してあげたい衝動が生じた。

 今、朝鮮半島の安保形勢が直ちに戦争が起こっても異常でないほど極めて危うくなり、安保不安が大韓民国の日常茶飯事になったのは全的に尹錫悦大統領の「功労」である。

 権力の座を見上げる時から思惟能力と人格が大変疑わしかったこの人間が執権後、終始「力による平和」を言い立て、拡大抑止力増強と韓米合同軍事演習に没頭しながら大韓民国の運命を百尺竿頭(絶体絶命)にのせたことに対してみんなが非難を浴びせているが、私は「称揚」したい。

 揶揄(やゆ)に聞こえるかも知れないが、心からの言葉である。

 米国の核戦略資産を引き込んで大韓民国を「目標板」につくり、一年中、時を構わず「政権終焉(しゅうえん)」のような修辞的威嚇を口に乗せて生き、無差別な各種の規模の合同軍事演習を拡大、強行することで大韓民国の「主敵」であるわれわれの憤怒を最大に激昂させ、ソウルを狙った「引き金」の安全装置を完全に解いてくれたことのようなそんな「能力」は誰も身につけられるものではない。

 安保をそっくり台無しにした尹錫悦大統領に対する非難がそっちの世では今後、増すのが明白であるが、われわれには自衛的で、当為的な不可抗力の軍事力を培うことに大きく「貢献」した「特等功臣」と「称揚」されるようになっている。

 口には蜂蜜をつけ、懐には刃物をしのばせた凶悪で狡猾(こうかつ)な人間より相手に対する敵意を加減なくさらけ出す愚直で、頓馬な者を相手にするのがはるかにたやすいのではないか。

 誰それに恐怖心を与えるとして米国の原子力航空、原潜、核戦略爆撃機を忙しく引き込んだおかげに、われわれは名分堂々とし、実効性あるように自分の軍事力を高度に発展させることができた。

 北政権と軍隊は「掃滅すべき主敵」と規定し、言い立ててくれたのでわれわれは、本当の敵が誰であるのかを明白にし、対敵観を鋭い銃剣のようになお一層研ぎ澄ませるようになったし、「自由民主義体制下の統一」を念仏のごとく言い立ててくれたので「民族の和解・団結」と「平和統一」のような幻想にわれわれの人々の目が濁らないように覚醒させることができたし、自ら先に9・19北南軍事分野合意の条項をいじったので反故(ほご)などに数年間も拘束されていたわが軍隊の軍事活動に再び翼がつくようになった。

 その「功労」がなぜ大きくないと言えるのか。

 こんな世を迎えてみると、青瓦台の前主人が思い出される。

 文在寅、本当に聡明で秀でて、狡猾(こうかつ)な人であった。

 素直なふりをし、われわれにくっついて平和の包みを出してわれわれの手を縛りつけては裏で自分がむさぼりたいのは全てむさぼりながらも、われわれが米国とその戦争屋を抑止するための展望的な軍事力を培うことにいろいろな制約を生じさせたのは文在寅である。

 われわれと対座して特有のたどたどしい口調で「同じ血筋」だの、「平和」だの、「共同繁栄」だのと言いながら肉片でも切ってくれるようにとろけさせるその手際は並大抵のものではなかった。

 振り返れば、実に扱いがややこしい相手であったし、本当に安保をむさぼるすべを知る人であった。

 われわれには核とミサイル試射の禁止を懇請し、裏では米国産「F35A」を数十機ずつ搬入し、数隻の潜水艦を就役させたし、宗主にくっついてミサイル射程制限措置の完全撤廃を実現させるなど、自分のやりたいことは全てやったのがまさに文在寅である。

 笑顔に唾はかけられぬと言われた。

 文在寅のそのうわべだけの「平和意志」に足が引っ張られてわれわれが戦力強化のためにすべきこともできず、少なからぬ時間を費やしたのは大きな損失であった。

 今考えてみれば、もし第2の文在寅が権力を握ったならわれわれとしては大変なことであろう。

 無知に近いほど「勇敢な」尹錫悦が大統領の権力の座を占めたのはわれわれに二度とない機会である。

 文在寅時代に損したのを十倍、二十倍、いや、それ以上に取り戻せるようにしてくれるからである。

 われわれが今、満足し、信頼する強大な軍事力は尹錫悦が狂的に見せた軍事的対決姿勢がなかったなら、また口角泡を飛ばして吐いたわが国家に対する「崩壊」と「膺懲(ようちょう)」のたわごとがなかったなら、事実上、それほど短期間内に培うことは困難であったであろう。

 うれしいことであると言おうか、感謝すべきことであると言おうか、とにかく尹錫悦は今回の新年の辞というもので今年の上半期まで「韓」米拡大抑止システムを完成すると力説することでわれわれにより圧倒的な核戦力確保により拍車をかけなければならない当為性と正当性をまたもや付与してくれた。

 われわれは、実に「高価な贈り物」をもらった。

 われわれの軍事力強化に何の報酬も要求せず、尽きることを知らずに「貢献」する尹錫悦大統領を「特等功臣」と言わざるを得ない。

 今、尹錫悦大統領が年明けから「北風」と「総風」を巻き起こして振るう対決狂態を見れば、そうでなくてもとても危うい大韓民国の哀れな運命を昨年にはまな板にのせたなら今年は初めから滅亡に瀕するようにする気勢である。

 自分の行動、吐いた言辞がどんな結果を招くかさえ何の心配がない「勇敢な大統領」が出現したのは大韓民国としてはどうであるか知れないが、とにかくわれわれにはまたとない好機である。

 私は、新年にも大韓民国の尹錫悦大統領がわが国家の軍事的強勢の飛躍的上昇のために引き続き「特色ある寄与」をすると言うことにもろ手を挙げて大きく歓迎する。(了)