朝鮮の国防科学院は19日新型潜水艦発射弾道弾の試射を行い成功させた。
20日付「労働新聞」が伝えた。
「労働新聞」は次のように伝えた。
国防科学院は、5年前に初の潜水艦発射戦略弾道弾を成功裏に発射して共和国の軍事的強勢を誇示した「8・24英雄艦」で再び新型の潜水艦発射弾道弾の試射を成功させた誇りと栄光を抱いて党中央に忠誠の報告をしたと指摘した。
国防科学院は、側面機動および滑空跳躍機動をはじめ多くの進化した制御誘導技術が導入された新型の潜水艦発射弾道弾は国防技術の高度化とわが海軍の水中作戦能力の向上に大いに寄与するであろうと明らかにした。
【解説】エスカレートする米国の敵視政策
朝鮮がすでに明らかにしているように、新型潜水艦発射弾道弾の試射は、最近行われた極超音速ミサイルの試射などと同様に国防力強化のための5か年計画に沿って行われたものだ。
米国が「今回の発射は国連安全保障理事会の多数決議案違反」などと非難(ホワイトハウスのサキ報道官)しているのは、朝鮮の、どの国でも行っている正常な国防力強化を否定する横暴で、主権への重大な侵害になる。また国連安保理は緊急会合を開き“非難声明”の発表などを検討していると伝えられており、米国の対朝鮮敵対政策がエスカレートしている。
バイデン政権は朝鮮に「敵対意志はない」とし対話を求めているが、米国の対応はそれが行動を伴わない欺瞞であることを示している。
米韓、日は9月初旬に行われた朝鮮の新型長距離巡航ミサイルの試射を全くとらえられなかった。今回も米韓と日本の発表が食い違っている。米日韓は今まで朝鮮のミサイル実験を“完璧に探知”しているかの如く振る舞ってきたが、一連の事実は朝鮮のミサイル試射に対する“探知”能力には限界があり、正確に知りえる水準にないことを示している。
失笑せざるを得ないのは、文在寅政権を代弁する「ハンギョレ」(20日付)は相変わらず「北朝鮮が水中のバージ船から発射した過去2回のSLBM」と報じており、「北朝鮮では2016年8月、2000トン級潜水艦からのSLBM発射実験を実施」したと報じた「サンケイ」(20日)と食い違いを見せていることだ。文在寅政権は9月初旬のSLBM実験時に、朝鮮のSLBMは過2回「バ-ジ船」からの発射で”韓国の方が先に成功”したとする幼稚なプロパガンダを行った。朝鮮に対する優位を国民向けに示すためとみられるが、これは朝鮮のSLBM技術に警戒心を高める米国の判断とも、異なる。
安全保障を米国に全面的に依存する韓国の実態を、虚勢を持って覆い隠そうとする文在寅政権の卑屈な姿勢の表れに過ぎない。(了)