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設立60周年迎えた玉流館 ピョンヤン市民と観光客にも親しまれている冷麺の名店

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 ピョンヤン平壌)冷麺で知られる、玉流館が13日で設立から60年を迎えた。

 朝鮮観光の経験がある人なら、風光明媚なテドンガン(大同江)畔に建てられた、青い切妻造の玉流館を知らない人はいない。

 ほとんどの観光客が一度は訪れ、朝鮮の伝統的な民族料理である冷麺を味わっているはずだ。2018年4月に板門店で行われた北と南の首脳会談時には、玉流館の調理師が板門店に出向き冷麺を振舞った。また同年9月のピョンヤン平壌)首脳会談の時には、南側の代表団が訪れている。

 玉流館が竣工とともに開館したのは1960年8月13日。

 玉流館はテドンガン畔の玉流壁のうえに建てられているが、1958年8月のある日、朝鮮戦争で廃墟と化した首都の建設を構想するため、ボートでテドンガンを上っていた金日成主席(当時首相)が、テドンガンからそびえたつ玉流壁を見上げ、玉流壁の上に朝鮮料理店を建設してピョンヤン市民に朝鮮料理を提供し、結婚式などのお祝い事にも利用できるようにすることを提案したという逸話が伝わっている。

 一日約6000人の収容能力を持つ玉流館は、民族の伝統料理であるピョンヤン冷麺の名店だ。真鍮製の器に載せたソバ玉の上にキムチ、肉、キュウリ、ナシ、ゆで卵を盛り付け、冷やした肉汁を注いだピョンヤン冷麺は実に美味だ。玉流館の調理師は「平壌冷麺は、固有の蕎麦でつくった細長くてつるつるした麺、冷やしトンチミ(大根の潰け物の一種)をほどよく配合しただし汁、調理師の真心が一つに合わされてその真味を出します」と簡素に説明するが、それだけでは真似しようがない。朝鮮でも例外なく、玉流館はその調理法を一切公開しないらしい。

 冷麺の他にも玉流館では、神仙炉に(寄せ鍋のようなもの)、牛のばら肉汁をかけたご飯、緑豆チジム、平壌魚粥など健康と長寿に良い民族料理をサービスしている。それに、チョウザメ料理、スッポン料理、鮭料理、ウズラ料理などもサービスしている。

 玉流館のピョンヤン冷麺を味わうために、国内はもとより、海外の同胞、外国からの観光客も数多く訪れているが、今は新型コロナウィルスのために、観光が中断状態にある。

 一日も早い観光解除が待たれるところだ。(了)

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