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駐韓米軍、THAAD追加配備を強行 市民団体が国民を欺く文在寅政権を強く糾弾

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文在寅政権は4000人の警察隊を動員して市民、住民を強制排除、THAAD追加配備を強行した

 駐韓米軍と韓国の文在寅政権は5月28日夜から29日未明に、市民団体と地元住民が反対する中、慶尚北道星州郡韶成里の基地にTHAAD装備の搬入を強行した。

 文在寅政権は米軍の要求に従い4000人にのぼる警察を投入して、反対して座り込んだ市民、住民を強制排除した。

 韓国国防部は「老朽装備の交換」と説明しているが、現場では多くの市民がミサイルを積んだ発射台に見える車両が搬入されたと証言した。

 この事態を受けて韓国のTHAAD撤回平和会議は、29日午後青瓦台前で緊急記者会見を開き、「奇襲的な装備の搬入は文在寅政権がTHAADを正式に追加配備することを決心した結果である」と非難した。

 3年前の2017年、文在寅政権は慶尚北道星州郡韶成里へのTHAAD配備と関連、「THAADは、臨時配備にに過ぎず、環境影響評価を経た後、正式に配置するかどうかを決定すると宣言」した。しかし、 THAAD正式配備の条件とされた環境影響評価は手つかずで行われてもいない。

 文在寅政権がTHAAD追加配備を強行したのは、3年前の「臨時配備」とした姿勢は国民を欺くための方便に過ぎなかったことを示しており、文在寅大統領の責任は免れない。

 THAAD撤回平和会議などの平和を願う広範な市民団体と地元住民をはじめとする国民の怒りは大きい。

 以下に韓国のTHAAD撤回平和会議が29日の記者会見で発表した会見文の全文を紹介する。

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 THAAD装備追加搬入のために韶成里の日常を踏みにじった政府を許すことができない。

 奇襲的なサード装備追加搬入を強く糾弾する。

 文在寅政権は本日4000余人の警察を動員した奇襲作戦を通じて再び住民を踏みにじりTHAAD装備を追加搬入させた。国防部は、THAAD老朽装備の交換(迎撃ミサイル、発電機など)と主張している。しかし、ミサイルを積んだ発射台に見える車両が搬入され、駐韓米軍が緊急作戦要求に応じて、サード発射台追加配置を計画しているという点で、追加搬入された装備がTHAAD発射台である可能性も完全に排除することはできない。

 THAAD迎撃ミサイルであれ、HAAD発射台であれ、今回の奇襲的な装備の搬入は文在寅政権がTHAADを正式に追加配置することを決心した結果であるとしか見ることができない。コロナ19で米中対決が激化して習近平主席の訪韓を控えた状況で、米国が韓国など同盟国に対して、米国と中国のどちらかを選択しろと脅している中、米国側に立つという立場を明確にしたものである。先の総選挙で与党が圧勝を収めたのは、米国や中国などの大国の顔色を見ずに、南北関係を主導的に解決して平和、繁栄、統一の新時代を切り開けと言う国民の厳粛な命令だった。しかし、文在寅政権は今日、過去3年間繰り返してきたように韶成里を犠牲にして、米国の機嫌を取る道を選んだ。われわれは、THAAD装備追加配置を強行することにより、韓国の米国MDへの編入を加速して、韓米日MD構築と三角軍事同盟を構築する道に、平和、繁栄、統一の道とは正反対の道を歩く文在寅政権を強く糾弾する。私たちは、THAAD基地完成のための基地工事を、将兵のための環境改善と欺いたことにも事足りず、THAAD装備の追加搬入を建設装備の搬入とごまかしてTHAADの正式配備を強行した文在寅政権を強く糾弾する。

 文在寅政権はTHAAD配備に関する限り一度も誠実に対応したことはなかった。THAADの敷地供与は法的根拠なしに強行され、1、2次と分割して行われるTHAAD敷地供与はまだ完了もしていない。THAADは、臨時配備にに過ぎず、環境影響評価を経た後、正式に配置するかどうかを決定すると宣言したが、計画の適正性と立地の妥当性を評価するための戦略環境影響評価は、行われてもいない。それにもかかわらず、再び工事機器を搬入してTHAAD敷地の環境影響評価法が禁止した事前工事を強行しようとしている。敷地供与も完了しておらず、環境影響評価も終わっていないのになぜ工事を進めようとしているのか。これだけではない。基地工事費をはじめとするTHAAD運営費は、米国が負担するとしたが、すでに米国が2018年THAAD敷地設計費に防衛費分担金を投入し、2021年の弾薬庫工事にも堂々と防衛費分担金を投入すると公言しているのに、政府は一度もこれに対して問題を提起したことがない。はっきりと目が覚めた。THAAD基地がある限り、今日の地獄のような時間はいくらでも繰り返すことになるということである。米国に要求されれば政府はいつでも警察を動員し韶成里を封鎖し、住民を引きずり出し、村を戦場にする。文在寅大統領は光州5.18記念辞で「彼らは人権と自由を抑圧されない平凡な日常を守るために命をかけた」と話した。

 私たちは問いたい。今日韶成里で人権と自由を抑圧した者は誰であり、平凡な日常を守っていた人は誰だったのか。THAAD基地がある限り、いつでも政府によって、われわれの生活と人権が蹂躙れるということを確認した以上、われわれはTHAAD基地の完成を決然と防がなければばならないという、目標意識が一層明確になった。われわれは、違法なTHAAD工事を防ぎ、また、追加配備を阻止する一方で、韶成里THAADを撤去するために最後まで闘う。

 われわれは、自国の国民をためらわずに犠牲にする政府を認めることができない。米国のためにはコロナ19の危機すら無視して、国民を踏みにじる政府を認めることができない。THAAD基地の米軍はもちろん、文在寅政権の誰も今日以後、決して韶成里を簡単に通過することができないであろう。(了)

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