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米国にこれ以上「食道楽」を享受させてはならない 朝鮮中央通信社論評

 朝鮮中央通信社は1日、ミュンヘン安保会議で「国際制度の食卓に座れなければメニューにのせられてしまう」と発言した米国務長官のブリンケンを非難する論評を発表した。

 「米国にこれ以上『食道楽』を享受させてはならない」と題した論評は、ブリンケン発言を「低劣で、卑俗な妄言」と指摘、米国は「一極世界が崩れ、多極化された新しい国際秩序が樹立されている現世紀にも『力に対する過信』に陥って覇権的かつ侵略的な生存方式、対外政策を執拗に追求して世界の安全と安定を絶えず破壊している」と非難した。

 また論評は「米国は食卓に座って飽食を楽しみ、パレスチナをはじめとする中東の多くの国と民族はメニューに『食い物の材料』にのせられ、イスラエルは米国の口に合わせて『料理』することに『腕前』を見せている」指摘、「米国がこれ以上世界を相手に『食道楽』を享受するようにしてはならない」と強調した。

 以下は論評の全文。

 先日、米国務長官のブリンケンがミュンヘン安保会議で「国際制度の食卓に座れなければメニューにのせられてしまう」と発言して国際的物議をかもし出している。

 このヤンキー式成句は、強者は食卓で相手を食い、弱者は必ずメニューに食い物の材料としてのせられなければならないという意味で、米国が追求する国際秩序が他ならぬ動物世界の生存法則、「力の論理」に基づいたものであるということを赤裸々にさらけ出したということに問題がある。

 他の所でもない世界の安全保障問題を論じる国際会議場で一個の「大国」の対外政策を総括するという者が聞くにもきまり悪いそれほど低劣で、卑俗な妄言をはばかることなく並べ立てたことに唖然とするのを禁じ得ない。

 しかし、自分らが唱える「規則に基づいた世界秩序」というものがまさに弱肉強食が乱舞する「ジャングルの法則」ということを世界が再度はっきり知るようにしたのは「幸いな」ことだと言わざるを得ない。

 これについて、ロシア外相は「米国は他国に自分らの『国際システム食卓』に座って共に食事をするか、でなければ『メニュー』にのることを要求している」と糾弾したし、中国の「グローバル・タイムズ」紙は、「今、ワシントンが公式的にはいわゆる『規則に基づいた世界秩序』という外交的修辞を言い立てているが、これは徹頭徹尾、相手に対する強要と抑止、非難の道具となっており、米国の覇権的企図を隠蔽(いんぺい)するための手段に悪用されている」と暴いた。

 内外が公認しているように、国家発生の始めから見ても、今まで存在してきた経緯から見ても弱者を食わなくては生存することのできない国がまさに米国である。

 インディアンを全滅させた血の海の上に建てられた米国は第1次世界大戦までの130余年間114回の大小侵略戦争と8900余回の軍事的干渉をこととしながら他の国と民族を併呑、隷属させて領土を本来の10倍以上拡張した。

 第2次世界大戦以降にもわが国とベトナムイラク、シリアをはじめ世界の各地で数多くの戦争と軍事的干渉を通じて肥大になったし、特権的地位を維持してきた。

 一極世界が崩れ、多極化された新しい国際秩序が樹立されている現世紀にも「力に対する過信」に陥って覇権的かつ侵略的な生存方式、対外政策を執拗(しつよう)に追求して世界の安全と安定を絶えず破壊している。

 現在の中東事態が解決の兆しは見えず、引き続き悪化しているのも米国の動物的本能の論理としか説明することができないだろう。

 最近、米国の「ニューヨーク・タイムズ」紙は「動物王国を通じて見た中東」と題する記事で、「中東ジャングルの王」になろうとする米国をライオンに、中東諸国を「キセイバチ」「イラガ」に比喩しながら「キセイバチを殺すために」米国が「ジャングルをそっくり燃やすこと」を鼓吹した。

 これによって、自分らの支配野望実現のために中東諸国、中東全体をいけにえにする米国の本性が論駁(ろんばく)する余地もなく証明された。

 結局、米国は食卓に座って飽食を楽しみ、パレスチナをはじめとする中東の多くの国と民族はメニューに「食い物の材料」にのせられ、イスラエルは米国の口に合わせて「料理」することに「腕前」を見せているのである。

 人類文明の時代に侵略と戦争を生理とする米国の弱肉強食の世界観、覇権主義的対外政策は絶対に許せない。

 米国がこれ以上世界を相手に「食道楽」を享受するようにしてはならない。(了)