朝鮮民主主義人民共和国国家航空宇宙技術総局のスポークスマンは4日、偵察衛星にかかわる米国の二重基準を非難する談話を発表した。
「人類共同の富である宇宙領域で不法な二重基準は絶対に許されない」と題した談話でスポークスマンは、「自分らの手先は何でもやれるし、自分らが敵視する国は主権国家としての基本的な権利さえ行使できないというアメリカ式強盗さながらの論理が黙認され、許されるなら、世界の平和と安定は取り返しのつかない重大な危険に露出することになるであろう」と指摘、「朝鮮民主主義人民共和国の宇宙開発活動は、誰かが定めた適法性基準や規範ではなく、全ての朝鮮人民の総意に従って、そして国連憲章とその他の国際法によって付与された主権国家の平等な普遍的権限に準じて一層力強く展開されるであろう」と強調した。
談話の全文は次の通り。
わが国家の主権的権利行使に言い掛かりをつけて不法無法の糾弾騒動と制裁策動に狂奔している米国が、鉄面皮にも大韓民国の偵察衛星を打ち上げてやる二重基準的行為を働いたのは、宇宙的な悲喜劇であると言わざるを得ない。
朝鮮民主主義人民共和国に反対する手先らの侵略的な軍事力保有を口を極めて庇護(ひご)している米国は、われわれの衛星打ち上げが地域の平和と安定において「脅威」になると強弁を張りながらも、大韓民国の連中の衛星打ち上げは「国際法順守」の面で性格が異なると言って図々しく振る舞っている。
今から10年前、南朝鮮の衛星打ち上げは軍事的意図がないため、北朝鮮の衛星打ち上げと異なると力説していた米国が、軍事的用途が明白である大韓民国の連中の偵察衛星の打ち上げについてどんな荒唐無稽(こうとうむけい)な詭弁(きべん)で弁護するかが実に気になる。
同じ衛星の打ち上げに対しても、一つは自主的な主権国家である朝鮮民主主義人民共和国のもので、もう一つは隷属的で親米的な大韓民国のものであるという理由によって適法性いかんが判別されるこんにちの悲劇的な状況は、朝鮮半島の平和と安定を破壊し、普遍的な国際的規範を蹂躙(じゅうりん)する張本人が誰なのかをはっきりと分かるようにしている。
朝鮮民主主義人民共和国と地域に対する米国の敵対的な軍事的動静を勘案する時、米国の軍事的植民地である大韓民国の偵察衛星がどこに活用されるかは、火を見るより明らかである。
自分らの手先は何でもやれるし、自分らが敵視する国は主権国家としての基本的な権利さえ行使できないというアメリカ式強盗さながらの論理が黙認され、許されるなら、世界の平和と安定は取り返しのつかない重大な危険に露出することになるであろう。
人類共同の富である宇宙領域でさえ強盗さながらのアメリカ式基準が強要されるのは、絶対に許されない。
米国の強権と覇権的野望に対処してより明るい「目」を持ち、もっと強くなった「拳」を握りしめるのは、朝鮮民主主義人民共和国の合法的権利守護と地域の安全保障のための最重大先決条件である。
朝鮮民主主義人民共和国の宇宙開発活動は、誰かが定めた適法性基準や規範ではなく、全ての朝鮮人民の総意に従って、そして国連憲章とその他の国際法によって付与された主権国家の平等な普遍的権限に準じて一層力強く展開されるであろう。
朝鮮民主主義人民共和国国家航空宇宙技術総局は、国家の戦略的宇宙開発計画に従って、日増しに露骨になる米国と敵対勢力の軍事的蠢動(しゅんどう)を徹底的に監視し、掌握することのできる航空宇宙偵察能力を備えるための重大な任務を寸分の狂いもなく決行していくであろう。(了)