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核戦力を持続的に一層強化しなければならない 金正恩総書記が最高人民会議第14期第9回会議で演説

 金正恩朝鮮労働党総書記が、朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議第14期第9回会議に出席して演説した。

 「労働新聞」が28日伝えた。

 以下は報道の要旨。(中見出しは編集部)

 親愛なる代議員のみなさん!

 尊敬する常任委員長同志、そして最高人民会議議長同志!

 オブザーバーのみなさん!

 こんにち、朝鮮革命は苦難に満ちた頑強な闘争によって収めた貴重な成果に基づいて自主、自立、自衛の不敗の社会主義強国へ力強く進む新たな前進と激動の時代に入りました。

 特に、われわれの共和国創建75周年と偉大な祖国解放戦争(朝鮮戦争)勝利70周年に当たる意義深い今年は、社会主義強国建設偉業を成し遂げていく新たな高揚期、激変期を迎えている朝鮮革命にとって大きな意義を持つ極めて重要な年になります。

 党中央は、われわれの社会主義発展道程と共和国の歴史において重要な契機となる今年に、全人民的な闘争気勢を一層倍加して2023年を共和国の発展道程に大きく刻み込む偉大な転換の年、変革の年にすることを呼び掛けたし、その実現のための戦略的課題を提示しました。

 党と革命の呼び掛けにいつも愛国忠誠で応えてきたわれわれの全ての人民軍将兵と人民が、第8回党大会と党中央委員会総会で提示された主要党および国家政策課題を貫徹するための献身的闘争を果敢に展開して、社会主義建設の全ての分野で誇らしい成果を収めました。

 国家的な政治・文化行事をはじめ、複数の契機を通じて党と人民の一心団結を核とするわれわれの政治的・思想的威力を余すところなく誇示したし、国家経済の安定的発展を保障し、人民の生活向上に実際の変化をもたらすための闘いにみんなが総決起することによって、経済建設の各分野ではっきりした成長の推移を見せています。

 激甚な自然災害を克服して豊作をもたらしている農業発展の驚くべき現実と、日ごとに見違えるほど建てられる新しい街、新しい住宅をはじめ、国の至る所で起こっている奇跡的な変化は、わが人民に裕福で文化的な生活条件を与えられる明るい展望を約束しています。

核戦争抑止力の強化

 今年、われわれが収めた成果のうち、最も大きな成果は国家防衛力、核戦争抑止力の強化において飛躍の全盛期を確固と開いたことです。

 国防科学発展および兵器システム開発5カ年計画の主要課題が成功裏に遂行され、朝鮮式の威力ある核攻撃手段と新しい戦略兵器システムの開発・導入で急進的な跳躍を遂げることによって、わが共和国核戦略武力の信頼性を全世界に誇示し、敵対勢力を不可克服の脅威と恐怖の中に追い込みました。

 こんにち、わが国家の戦略的力、核戦争抑止力はこれまでの年代とは比べられないほどに非常に固められ、絶えず強化されています。

 強力な防衛力と圧倒的な攻撃力を徹底的に備えた共和国の威力ある実状を現実で見せるこのような目覚ましい成果は、自分の自主権と生存権に手出しするいかなる行為も許さないという朝鮮の胆力と決行力がどんなものであるのかを明々白々と証明しました。

 これがまさに、偉大なわが人民が自らの力で、自分の手で成し遂げた結実であり、輝かしい奇跡です。

 わが国家の最高主権機関である最高人民会議は、今回の第14期第9回会議で75年にわたる尊厳ある自分の主権活動史と共和国の栄光に輝く発展史に特記すべきもう一つの意義深くて出来事的な政治的成果を達成しました。

 今回の最高人民会議が国家管理と経済発展、人民的施策に関連する複数の法令の採択とともに、国の憲法に新時代のわれわれの国力の実状を反映する事業を成功裏に行ったことによって、本会期は共和国の憲政史に注目に値するページを記した歴史的な会議として記録されるようになりました。

 金正恩総書記は、まさに1年前、全朝鮮人民の総意によって国家核戦力政策を厳かに法化したこの議事堂で、朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法第4章第58条に核兵器の発展を高度化して国の生存権と発展権を保証し、戦争を抑止し、地域と世界の平和と安定を守るという内容を明記することについて全会一致で採択したことは極めて深遠で重大な意味を持つと述べ、これで、わが人民の聖なる闘争を通じて収めた成果と国家核戦力政策を共和国の最高法で保証する必須不可欠の歴史的・政治的課題が立派に達成されたと強調した。

安全保証と国益守護の制度的・法律的基盤

 金正恩総書記は、共和国の核戦力建設政策がいかなる者も、何をもってしても手出しできないように国家の基本法として永久化されたのは、核戦力が含まれた国家防衛力を非常に強化し、それに頼った安全保証と国益守護の制度的・法律的基盤を打ち固め、朝鮮式社会主義の全面的発展を促すことのできる強力かつ威力ある政治的武器をもたらした歴史的な出来事であると述べた。

 わが国家が世界最大の脅威と圧迫の中で核を保有し、核戦力政策を法的に固着させたのも驚異的な奇跡だと言えますが、それを憲法に公式化したのは世界政治界で見られない奇跡の中の奇跡だと言わざるを得ません。

 金正恩総書記は、ひたすら自存と尊厳を生命より重んじ、そのためにどんな代価も払うという覚悟と意志が全人民の信念として強固になった国家、実際に世代をつなぐ長久かつ困難な前代未聞の闘争で核保有の大業を成し遂げ、それを自主と正義、発展の最も貴重な絶対的力としてとらえた政府と人民だけがこのような奇跡を生み出すことができるのだと述べ、朝鮮民主主義人民共和国国務委員長として全朝鮮人民の偉大で神聖な闘争の獲得物を憲法で固着させる非常に重大で有意義な国政討議で自分の決議権を最も責任をもって行使してくれた代議員同志たちに心からの感謝をささげると語った。

 朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法は、わが国家と人民の尊厳と主権、自主的発展を保証する法的基礎であり、革命と建設の勝利的前進方向を明らかにした政治憲章です。

最も正当で適切な重大措置

 社会主義朝鮮とともに永遠に存在する国家最高法に核戦力強化政策の基調を明々白々と規制したのは、現時代の当面の要求はもちろん、社会主義国家建設の合法則性と展望的要求に徹底的に合致する最も正当で適切な重大措置となります。

 わが共和国が世界最大の核兵器保有国であり、最も危険な戦争国家である米国とその追随勢力との長期的な対決の中で、自衛のために不可避に核を保有したし、核戦力強化政策を法化したことは世界が公認する事実です。

 今も、覇権の熱望と膨張主義的幻想の実現に狂奔している帝国主義反動勢力によって、全地球的範囲で「新冷戦」構図が現実化し、主権国家の存立と人民の生存権まで重大に脅かされている現況は、ひどい試練を乗り越えて核戦力を建設し、それを不可逆の国法に固着させたわが共和国の決断が最も至当であることを立証しています。

 もし、わが共和国が引き続き増大されてきた米国の核恐喝と威嚇の前で他国の核の傘に漠然とした期待をかけていたり、帝国主義者がしつこく宣伝する取るに足らない「善意」と華麗な誘惑に幻想を抱いて核保有路線を決断できなかったのなら、そしてスタートを切った困難な道で立ち止まったり退いたのなら、必ず久しい前に核惨禍と絶滅の災難を免れなかったであろうし、敵の横暴非道な挑戦と圧迫に断固対応して国家の威厳と威力を宣揚し、世界の正義を先導するこんにちの誇らしい現実を想像すらできないでしょう。

 すでに、20世紀にわが国家の物理的除去を国策とし、その実現のための戦争まで強要した米国は、こんにちに至ってもわれわれの「政権終焉(しゅうえん)」を実現するための侵略戦争のシナリオを絶えず改悪しながら、「大韓民国」との共謀の下にわが国家に対する核兵器の使用を目的とした「核協議グループ」を稼働させたことに基づいて、侵略的性格が明白な大規模の核戦争合同軍事演習を再開し、朝鮮半島地域に核戦略資産を常時配置水準で送り込むことで、わが共和国に対する核戦争脅威を史上、最悪の水準へと極大化しています。

 のみならず、日本、「大韓民国」との3角軍事同盟システムの樹立を本格化することによって、戦争と侵略の根源的基礎である「アジア版NATO」がついに自分の醜い正体を現すことになったし、これはいわゆる修辞的威嚇や表象的な実体ではない実際の最大の脅威です。

 冷戦式の考え方に染まり切っている米国の反朝鮮軍事的挑発策動が極に達しているこんにち、戦略的抑止力の確固たる優勢を占めて一層徹底的に制圧し、管理しながら、朝鮮半島地域の安定を守るための闘いで責任ある核保有国としての使命を全うするには、核兵器の高度化を加速的に実現していくことが極めて重大な問題として提起されます。

帝国主義者の暴政の核が地球上に存在する限り

 だからと言って、共和国政府が単に、差し迫った情勢悪化の推移だけを分析、考察して核戦力強化政策の憲法化という重大議案を最高人民会議に上程させたのではありません。

 わが共和国が社会主義国家に存在する限り、自主と社会主義を抹殺しようとする帝国主義者の暴政の核が地球上に存在する限り、核保有国の現地位を絶対に変更させても、譲歩してもならず、かえって核戦力を持続的に一層強化しなければならないというのが、わが党と政府が下した厳正な戦略的判断です。

 歴史を振り返れば、この惑星に核兵器が出現し、初の核惨禍が起こった時から人類は核兵器のない世界を所望したし、わが共和国も1950年の朝鮮戦争の時から始まった核恐喝の直接的な被害当事者として、朝鮮半島と地域を非核地帯につくるための平和愛好的な努力を重ねて傾けてきました。

 しかし、米帝は単に、思想と体制が異なるという理由でわれわれの平和愛好的な提案を全て無視して非核国である共和国に対する核威嚇を長々数十年間持続して増大させてきたし、これによってわれわれの社会主義建設は莫大な障害と重大な難関をなめなければならなかったし、はては国家存立まで危うい非常局面に直面した時も少なくなかったんです。

 これは、わが共和国をして敵対勢力の核威嚇には必ず核をもって立ち向かわなければならないという哲理とともに、いったん保有した核は歳月が流れ、代が交代しても国家の永遠なる戦略資産として保存、強化し、誰も、いかなる場合にもこれをき損できないようにすべき必然性を痛感するようにしました。

 金正恩総書記は、国家核戦力政策を法化したことに続けて憲法にまで堂々と明記することで、自主的で自衛的な国家建設と国家防衛力強化の前衛を切り開いたことについて当然な自負を抱くべきであり、この歴史的な成果に基づいて朝鮮式社会主義の全面的発展のための闘いをより力強く繰り広げなければならないと述べた。

 金正恩総書記は、朝鮮労働党第8回大会が示した現段階の闘争綱領の実現においてわが党と共和国政府が片時も止めることなく推し進めるべき重大課題は、核戦力を質量共に急速に強化することであると述べ、核兵器の生産を幾何級数的に増やし、核打撃手段の多種化を実現し、複数の軍種に実戦配備する活動を強力に実行することを強調した。

覇権国家との連帯一層強化

 金正恩総書記は、現段階での朝鮮労働党の対外政策について再び具体的に明示し、それに立脚して対外活動を能動的に展開する上で提起される原則的問題を明らかにした。

 金正恩総書記は、対外活動部門で党中央の対外戦略を一貫してとらえて朝鮮革命に有利な条件と環境を整えるための対外活動を幅広く、先を見通して展開するとともに、反帝・自主的な国々の前衛で革命的原則、自主的筋金を確固と堅持し、米国と西側の覇権戦略に反旗を翻した国家との連帯をより一層強化することについて強調した。

(以下省略)