朝鮮労働党中央委員会の金與正副部長は20日談話を発表し、18日に発射した「火星砲―15」に対する南側の分析なるものがいかに荒唐無稽であるかを明らかにすると同時に、「最近、朝鮮半島地域での米軍の戦略的打撃手段の動きが活発になっている」と指摘、「太平洋をわれわれの射撃場に活用する頻度は、米軍の行動の性格にかかっている」と警告した。
以下に談話の全文を紹介する。
やはり、事々に愚か者が考えて振る舞うざまは間違いなく世間を笑わせる。
口だけの対応であって、事実上われわれは今、南朝鮮の愚か者が振る舞うざまを見ものとして眺めている。
そうしてみると、また一度嘲弄(ちょうろう)し、からかってやろうとする思いがひょいと浮かぶ。
昨日の一日を見守ったが、推測、憶測、自分なりの評価 … 実に見ものだと言わざるを得なかった。
幾つかずばりと明確にしてやろうと思う。
南朝鮮のいわゆる軍事研究所の専門研究委員なる者がすることがそんなにもなかったのか、時計の針を回してみながら数えてみた後、メディアに出演し、命令書が発令されて発射する時まで9時間22分がかかったと言いふらして、なんとしてもわれわれのミサイル力量の準備態勢に対して評価を低下させてみようとやっきになった。
本当に、考え方がおかしい連中なのか、それともあまりにもせせこましくあれこれと分析を多くしてみる連中であるためか、さまざまに分析結果を出した。
そうして無理にでもけなしてこき下ろし、評価を固めれば、少しでも自己慰安になるのかも知れない。
われわれは、最高指導部が発令した命令書全文の内容を公開しなかった。
この機会に、一つ追加に公開するなら、当日、発令された発射関連命令書には午前中に発射場の周辺を徹底的に封鎖し、人員とその他の装備を退避させ、安全対策を講じた後、午後の時間中の有利で適当な瞬間を判断して奇襲的に発射することに関する内容がある。
これに従って、わが軍人たちは命令書に指摘された最適の時間、すなわち気候条件による視程関係と空中偵察に動員された敵の偵察機7機が全部着陸した15時30分から19時45分までの時間を選んで重要な軍事行動を取ったのである。
私の考えでは、今日か明日かは分からないが、間違いなくまた、いつも口癖のように言っていたように軍部ごろつきは北のミサイル発射徴候を事前に捕らえ、情報資産を動員して集中監視を行っていたと弁解するのが明白である。
その時間に自分らの偵察機が行動しなかった事実については、偵察機はなかったが「韓米情報当局間の緊密な共助」の下、何らかの特殊な手段と方式で監視していたというふうに、具体的な内容の説明は軍情報資産の露出可能性などを懸念して説明するのが困難であるというふうの弁解でうやむやにするのに決まっている。
奇襲発射という概念は、発射命令が下されて発射までかかる時間を示す意味ではない。
燃料アンプル化についても、言わざるを得ない。
自分で作ってみたこともない連中が科学技術資料などを調べてみて他人の技術を勝手に評するのは、不適切な非常識でかつ愚かな行動である。
科学技術政策研究院の名誉研究委員なる者は、日本の連中が発表した写真というものについて弾頭の再突入には失敗したように見えるといういつもの主張をまたもや繰り返して並べ立てた。
常識に欠ける連中が写真を見ても、弾頭と分離した2段飛翔体も見分けられず、高角発射時に弾頭と分離した2段飛翔体の距離が当然、近くなる理も知らないようである。
いつか説明したが、もし弾頭の大気圏再突入が失敗したなら、着弾瞬間まで弾頭の当該信号資料を受信できなくなる。
このような概念もない情けない青二才らがいわゆる専門家の振りをしてしゃべりまくるのをそのまま信じても、心の慰安にはなるかも知れないが、実際に、米国と南朝鮮が直面した危機が願う通りには変わらないであろうし、危うい状況を正しく把握するのにも混乱だけが生じることになるであろう。
明白にしておくが、われわれは満足する技術と能力を保有したし、今やその力量の数字を増やすのに注力することだけが残っている。
他人の技術を疑ったり、心配したりするのではなく、自分を防御するための対策でもより真剣に熟考する方がよかろう。
最近、朝鮮半島地域での米軍の戦略的打撃手段の動きが活発になっているのをはっきり知っている。
われわれは、それがわが国家の安全に及ぼす影響をち密に検討しており、直・間接的ないかなる憂慮があると判断される時には、相応の対応に乗り出すことをこの機会に改めて既定事実化しようとする。
太平洋をわれわれの射撃場に活用する頻度は、米軍の行動の性格にかかっている。
情勢を激化させる特等狂信者らにその代償を払わせる意志に変わりがないことを再度確言する。(了)