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朝鮮国家非常防疫司令部、悪性ウイルスの流入経路を科学的に解明

国家非常防疫司令部を指導する金正恩総書記(5月12日)

 朝鮮中央通信は1日、国家非常防疫司令部が6月30日明らかにした、悪性ウイルスの流入経路に対する調査結果を報じた。
 以下に全文を掲載する。
 国家非常防疫司令部は6月30日、去る4月下旬からわが国で急速に拡散した悪性ウイルスの流入経路の調査結果を明らかにした。
 国の重大な防疫危機状況を最短期間内に抑止して管理し、国家の防疫および危機対応能力を完備する上で必須の悪性ウイルスの流入経緯を徹底的に解明すべきだという党と国家の指針に従って国家非常防疫司令部は、当該の専門機関を網羅する調査委員会を組織して全国的範囲で悪性ウイルスの流入経路に関連する可能性と仮説を設定し、細密な疫学調査と科学的および捜査学的な調査を推し進めた。
 調査の結果、4月中旬頃、江原道金剛郡伊布里地域で首都に上京していた数人の人員の間で発熱症状が現れ始めたし、彼らと接触した人々の間で発熱患者が急増した問題と、伊布里地域で初めて発熱患者が集団的に発生した問題が提起された。
 また、4月中旬まで、この地域を除く全国の全ての地域と単位で発生した発熱患者は、他の疾病が発熱の原因であったし、集団発熱患者が発生した事例はなかったということが確認された。
 これに従って、金剛郡伊布里が悪性伝染病の最初の発生地域であるとの科学的な結論に達した。
 国家科学院生物工学分院、生物工学研究所、ウイルス研究所、医学研究院、国家保衛省、社会安全省、中央検察所をはじめとする当該単位の有能な活動家、専門家が網羅された調査委員会が、金剛郡伊布里地域で悪性ウイルスの流入経路となる要因を多角的に、解剖学的に、全面的に調査、分析したところによると、4月初め、伊布里で軍人のキム某(18歳)と幼稚園児のウィ某(5歳)が兵営と住民地周辺の小山で異色な物と接触した事実が明らかになり、彼らから悪性ウイルス感染症の初期症状と見られる臨床的特徴が現れ、新型コロナウイルス抗体の検査でも陽性と判定されたことから、悪性ウイルスの感染原因について明白な見解の一致を見た。
 調査委員会は、発熱患者から現れた臨床的特徴と疫学環、抗体検査の結果に基づいて、金剛郡伊布里地域に初めて悪性ウイルスが流入したということとその原因を科学的に、最終的に実証した。
 金剛郡伊布里に流入した悪性ウイルスが、全国各地に同時多発的に拡散した経緯も分析された。
 非常設国家非常防疫審議委員会は、調査委員会がステルスオミクロン変異株「BA.2」の流入経路を解明した状況をまとめて分析し、捜査学的に、科学技術的に正確に解明されたと評価し、その結果を党中央委員会と内閣に報告した。
 国家非常防疫司令部は、悪性ウイルスの流入経緯が実証されたことで、境界沿線地域と国境地域で風をはじめ気象現象と風船によって舞い込んだ異色な物に警戒心を持って対し、出所を徹底的に解明し、発見即時、通報する全人民的な監視システム、申告システムを強め、各非常防疫隊が厳格に回収、処理するなど疫学的対策をいっそう強化すべきだという非常指示を発令するようにした。(了)