北と南の間で大きな問題になっているビラ散布の資金源があぶり出され、「脱北者団体」の背後にNED(全米民主主義基金)が存在することが、時間の経過とともに一層明らかになっている。
韓国のインターネット情報サイト「民+」(6.12)が報じたところによれば、NEDから米国ディフェンスフォーラム財団会長の肩書を持つスザンヌ・ショルティを通じて、ビラ散布を行う「脱北者団体」に資金が提供されている。
ビラ散布を行っている「脱北者団体」は「自由北韓運動連合」と「クンセム(大きな泉)」。
「自由北韓運動連合」代表は朴相学。「クンセム(大きな泉)」は形式上朴相学の弟が責任者だが、実質的には朴相学の指揮下で風船ビラが飛ばされている。風船ビラといっても、一回に飛ばされる枚数は50万枚から100万枚で、高圧ガスを注入した巨大な円筒型の気球のようなもので飛ばされる。莫大な資金が必要なのは一目瞭然である。
「民+」によれば「朴相学自由北韓運動連合代表の資金源がスザンヌ・ショルティディフェンスフォーラム財団会長であるという事実は広く知られている」とのこと。
また、「デイリーNK」が報じたソウルでの「北朝鮮人権難民大会」などの報道記事にはスザンヌ・ショルティがNED所属であると記載されており、「自由北韓運動連合」と「クンセム(大きな泉)」によるビラ散布資金がNED―スザンヌ・ショルティの経路で提供されている可能性が高いと指摘した。
スザンヌ・ショルティは「人権活動家」の肩書で、「脱北者」によるビラ散布などの「反北朝鮮」活動に深くかかわっており、2008年度には韓国の保守政権から「第9回ソウル平和賞の受賞者」に選ばれており、本人も「北脱難民のためにしなければならないことをし」ていると述べている。
冒頭に掲げた写真で確認できるように、朴相学は北に向けて飛ばす円筒型の巨大な風船にスザンヌ・ショルティの名前を赤い文字で書き入れてており、スザンヌ・ショルティが大きな役割を果たしていることを誇示している。
NEDはこの他にも、朝中国境で脱北工作を行っている「脱北者人権団体・NAUH」などにも活動資金を出している。「民+」によれば、NEDのホームページには、2019年二度にかけて計12万8千ドルが提供されたと記載されている。
NEDが、ビラ散布、朝中国境での脱北工作等々を行う「脱北人権団体」に「反北朝鮮」活動資金を提供していることは明らかで、「2016年から2019年の4年間に1千122万2千553ドル(135億ウォン)が支援」された。(「民+」)
この他にもNEDは「デイリーNK」など、反北朝プロパガンダを行う謀略宣伝機関にも活動資金を出していることが明らかになっている。
すでに暴露されているように、米国は朝鮮の体制崩壊を追及、南側地域に「北朝鮮の民主主義と人権のためのネットワーク」を構築し、莫大な資金を投じて「対北朝鮮ハイブリット戦争」を仕掛けている。
NEDが「反北朝鮮」団体に資金を提供して、民族同士の争いを煽り立てていることが暴露され韓国で非難の声が高まっている。
NEDのカール・コシーマン会長は、非難をかわすために12日、VOAとのインタビューでビラ散布を「支援していない」と異例の釈明を行っている。しかし資金支援の実態はNFDのホームページに記載されており否定できることではない。同会長は、韓国政府がビラを飛ばしている「脱北者団体」の捜査を進めようとしていることに遺憾を表明、不快感を示しており韓国政府に対する圧力が懸念される。