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朝鮮民主主義人民共和国外務省軍縮・平和研究所、「国連軍」解体を求める公報文発表

 朝鮮民主主義人民共和国外務省軍縮・平和研究所は13日、「『国連軍司令部』を解体するのは朝鮮半島で新たな戦争の勃発を防ぎ、平和と安全を守るための必須の要求である」との公報文を発表した。

 公報文は、①「国連軍司令部」は不法の戦争機構②「国連軍司令部」は国連とは何の関係もない米国の対決機構③「国連軍司令部」はすでに数十年前に解体されるべき不法機構―であることを詳細に指摘、「米国と追随勢力が行おうとしている『国連軍司令部』構成国国防当局者謀議は、全朝鮮半島を武力で併呑しようとする米国の侵略的本性が少しも変わっていないし、第2の朝鮮戦争を挑発するための実際の条件作りにすでに着手したことを如実に立証している」と国際社会に警告を発した。

 「国連軍司令部」が、米国がでっち上げた戦争機構であることは論証されて余りあるが、米国がそれを利用して朝鮮を併呑するための敵対政策を続けている状況で、朝鮮が核兵器を開発し対抗しているのは至極当然のことである。

 米国が力で朝鮮を意のままに飲み込める時代は過ぎ去って久しく、もし米国が追従国家をかき集めて第二次朝鮮戦争を挑発するなら、米国本土も核の惨禍を免れない。

 朝鮮は、戦争を望まないが恐れない。第二次朝鮮戦争の挑発は、朝鮮による南半部全域の占領という結果を招くことになろう。

 以下に公報文の全文を紹介する。

 米国とかいらい軍部ごろが来る14日、かいらい地域(南朝鮮)で第1回かいらい―「国連軍司令部」構成国国防当局者会議を行おうとしている。

 米国防長官の操りの下で行われる今回の謀議では、朝鮮半島の有事の際、いわゆる「国連軍司令部」構成国の対応意志を明らかにした「共同宣言」が採択されるという。

 すでに、数十年前に解体されるべき「国連軍司令部」がこんにち、その侵略的性格をまたもやさらけ出して第2の朝鮮戦争を想定した対決宣言をつくり上げるのは、米国と追随勢力によって朝鮮半島の安保地形が戦争志向的な構図に一層固まっていることを示している。

 朝鮮民主主義人民共和国外務省軍縮・平和研究所は、朝鮮半島の情勢激化を促進する「国連軍司令部」の幽霊的実体とその活動の不法さについて、国際社会の注意を喚起する必要があると見なして、次のような立場を宣明する。

 第一に、「国連軍司令部」は1950年代の朝鮮戦争の時期に、より多くの侵略武力を朝鮮戦線に投入するために米国がつくり上げた不法無法の戦争機構である。

 1950年6月25日、李承晩かいらい政権をそそのかしてわが共和国に対する全面的な武力侵攻を開始した米国は、国連で中国の代表権を台湾当局が行使していることに対する抗議として旧ソ連が国連安保理の会議に参加しないすきを悪用して、朝鮮民主主義人民共和国を「侵略者」に罵倒した国連安保理「決議」第82号をつくり上げた。

 それだけでなく、米国は「必要な援助を『大韓民国』に与えることを国連加盟国に勧告」する内容の国連安保理「決議」第83号と追随国の武力を「米国指揮下の連合司令部に所属させ、国連の旗を使用」することに関する国連安保理「決議」第84号を次々とつくり上げた。

 これに関連して1950年6月29日と7月6日、ソ連政府は国連安保理に電文を送って国連憲章に反して理事会の常任理事国であるソ連と中国の支持なしに採択された決議は無効であることを強調した。

 諸般の事実は、米国が国連の名を盗用して朝鮮戦線に追随勢力を引き入れたのが、朝鮮民主主義人民共和国に反対する自国の侵略戦争を「合法化」しようとする下心によるものであったことを示している。

 第二に、「国連軍司令部」は国連とは何の関係もない米国の対決機構である。

 米国の指揮下にあった「連合司令部」の名称が「国連軍司令部」に変わったのは、1950年7月25日、米国が国連安保理に「連合司令部」の活動に関連する報告書を提出して、「連合司令部」という名称を勝手に「国連軍司令部」に直したからである。

 ソ連が国連安保理の活動に再び参加した以降である1951年1月31日、国連安保理の会議で1950年6月25日に米国が上程させた「『大韓民国』に対する侵略に関する提訴」という案件を削除することに関する決議第90号が採択されたのは、朝鮮戦争に多国籍武力を動員したこと自体が誤っていたことを国連自らが是認したことになる。

 1994年6月24日、ブトロス・ブトロス・ガリ国連事務総長は、「連合司令部は国連安保理が自己の統制下にある付属機構として設立したものではなく、それは米国の指揮下にある」と認めた。

 1998年12月21日、コフィ・アナン国連事務総長も米国が朝鮮戦争に派遣した武力やその司令部に対して「私の先任者の中で誰も国連の名と結び付けるようにいかなる国にも許諾したことがない」と言ったのをはじめ、その以降も複数の国連関係者が「国連軍司令部は国連の組織ではなく、国連の指揮や統制の下にない」と重ねて強調した。

 事実がこうであるにもかかわらず、米国が自国の侵略武力に「国連軍司令部」という看板を盗用するのは国連憲章を含む国際法に対する乱暴な違反であり、全ての国連加盟国に対する破廉恥な冒涜(ぼうとく)である。

 第三に、「国連軍司令部」は国連総会の決議に従ってすでに数十年前に解体されるべき不法機構である。

 かいらい地域占領米軍を一日も早く撤収させることに関するわが共和国と広範な国際社会の正当な要求を反映して1975年11月18日、第30回国連総会では「国連軍司令部」を解体し、米軍を撤収させることに関する2件の決議が同時に採択された。

 決議第3390(xxx)B号は、国連の進歩的加盟国が発起したもので、「国連軍司令部」を無条件即時解体し、かいらい地域から全ての外国軍隊を撤収させるという内容になっているし、決議第3390(xxx)A号は、米国が発起したもので、停戦協定を維持するための他のシステムが用意されれば1976年1月1日から「国連軍司令部」を解体し、かいらい地域駐屯米軍が撤収するという内容になっている。

 当時、米国が「国連軍司令部」の条件付きの解体と米軍撤収意向を明らかにしたのは、「国連軍司令部」の即時解体を避けるための窮余の一策にすぎなかったが、これは明白に彼ら自身が「国連軍司令部」が解体されるべき存在であることについては否認できなかったことを示している。

 にもかかわらず、「国連軍司令部」が数十年間存続し、今日になっては米国主導の多国籍戦争道具に復活しているのは、朝鮮半島を含むアジア太平洋地域の安全を危うくする懸念すべき事態発展であると言わざるを得ない。

 特に、米国とかいらいが朝鮮半島地域に核戦略資産を次々と引き込みながら、侵略的性格の大規模合同軍事演習を行っているのとタイミングを合わせて、侵略戦争道具である「国連軍司令部」構成国の国防当局者らが集まって朝鮮半島有事の際を既定事実化した共同対応方案を論議することこそ、朝鮮民主主義人民共和国に反対する新たな侵略戦争を挑発しようとする危険極まりない企図である。

 米国と追随勢力が行おうとしている「国連軍司令部」構成国国防当局者謀議は、全朝鮮半島を武力で併呑しようとする米国の侵略的本性が少しも変わっていないし、第2の朝鮮戦争を挑発するための実際の条件作りにすでに着手したことを如実に立証している。

 国際社会は、朝鮮半島と地域に新たな戦雲を引き寄せようとする米国と追随勢力の軍事的蠢動(しゅんどう)に警戒心を高め、それを断固と糾弾、排撃することで、熱核戦争の惨禍から世界を救わなければならない。

 これまでと同様、朝鮮民主主義人民共和国は今後も、外部勢力を追い出して朝鮮半島と地域の恒久的な平和と安定を保障するために、自分の責任ある使命を果たしていくであろう。

 不法無法の侵略的な「国連軍司令部」は、直ちに解体されるべきであり、これは国連の権威と公正さを回復し、朝鮮半島の平和と安定を図るための必須の先決的要求である。(了)