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【解説】 軽薄で非本質的な議論は和解への一歩たりえない

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米韓合同軍事演習を永遠に中止することは北南和解の必須の条件

 朝鮮半島の北と南で「北南通信連絡ルートを復元することで互いに信頼を回復し、和解を図る巨歩を踏み出すことで合意」したことと関連して、南側ではちまたで交わされる根拠のないうわさ話のような軽薄で非本質的な議論が横行している。

尻軽女の雑言のように

 北南関係の改善に反対する親米反共の保守マスコミはもとより、ハンギョレのような現政権支持のマスコミ、はては青瓦台と統一部などの当局まで、軽はずみで我田引水な議論に余念がないようだ。

 聯合ニュースの報道によれば、例えば、統一部は昨年9月に西海で起きた不法侵入者に対する射殺事件の「真相解明」のための協議を云々した(28日)。不法侵入に責任を持つべき南側が射殺にだけ焦点を当て「真相」を云々することは、北に対する敵対行為に等しい。また、青瓦台高官は、「離散家族問題」を最優先課題とし、北南の合意事項と主張した。では軍事演習など敵対行為の中止や開城工業団地金剛山開発再開は首脳合意ではないのか?このほかにも防疫協力、人道支援等々非本質的な、枝葉末節な問題だけが尻軽女の雑言のように論じられ、米韓合同軍事演習の中止などの本質的問題は意図的に避けられているようだ。

 上述のように、通信線復元と関連、北と南の首脳は、和解を図る大きな一歩を踏み出すことで合意した。

 南側で横行する軽薄で非本質的な雑音は、和解への一歩たりえないことはあまりにも明白だ。

 和解への大きな一歩になる本質問題

 南側が首脳合意を守らなかったことが原因でなされた、昨年の北南連絡事務所の爆破以来北南関係が膠着状態にあったことは周知の事実だ。

 朝鮮側はこれと関連、今年初めの朝鮮労働党第8回大会で、「北南関係の現実態は、板門店宣言の発表以前の状態に逆戻りしたと言っても過言ではない」と指摘していた。

 また、その原因について「ハイテク軍事装備の搬入とアメリカとの合同軍事演習を中止すべきだというわれわれの再三の警告に依然として背を向け、朝鮮半島の平和と軍事的安定を保障するという北南合意の履行に逆行している」と指摘、「北南関係で根本的な問題から解決しようとする立場と姿勢を持たなければならず、相手に対する敵対行為を一切中止し、北南宣言を慎重に受け止め、誠実に履行しなければならない」との見解を表明した。一方、南側が執拗に言及している「防疫協力、人道的協力、個別観光」などを「非本質的な問題」と一蹴した。

 北南関係における本質的な問題が「ハイテク軍事装備の搬入とアメリカとの合同軍事演習を中止」「朝鮮半島の平和と軍事的安定を保障するという北南合意の履行」「北南宣言の誠実な履行」等にあることは誰の目にも明らかだ。

 このような本質的問題の解決に背を向けて、北南首脳が合意した和解への大きな一歩は到底踏み出すことはできない。

 北南通信線復元を契機に和解への大きな一歩を踏み出せるかどうかは南側の姿勢にかかっている。

金正恩総書記は党8回大会で、「北南関係が回復し、活性化するのかどうかは、全的に南朝鮮当局の態度如何にかかっており、代価は支払った分だけ、努力した分だけ受けるようになっている」と指摘していた。

南側は肝に銘じるべきだ。本質的な問題に背を向け約束を守らなければ北南関係は一歩も前進しないだろう。(了)