リュウォンシューズ工場は、朝鮮製靴業界の標準工場、お手本になる工場である。
というのも、エネルギー節約型統合生産システムを構築している現代的な工場を100%国産化しているためだ。
朝鮮で米国の「史上最強」とされる圧迫、制裁に正面から立ち向かい無力化させる「正面突破戦」を展開しているのは周知の事実。「正面突破戦」の成否は科学技術の向上と自力更生の精神にあり、あらゆる分野で国産化率を高めることが奨励されている。生産ラインを100%国産化したリュウォンシューズ工場はこの要求に合致するお手本工場、標準工場だ。
リュウォンシューズ工場の設立は1988年11月。金正恩委員長は2015年1月に工場を訪ね、製靴工業部門の標準工場に改修することを指示、現代的なシューズ工場に発展した。
改修工事におけるポイントは現代化と自力更生。工場側の努力と科学技術者の協力を得て2017年10月までに、▲エネルギー節約型統合生産システムを通じた生産と品質の最適化の実現、▲製靴自動生産ラインを含めて、87種、1600台の現代的設備を自身で制作、設置して国産化比率を87%まで実現した。
朝鮮のマスコミ報道によれば、その後も技術改革を進め「製靴自動生産ラインをわれわれの技術で従来より高い水準で改造し、乾燥、射出、製縫工程の自動ラインも100%われわれの力と技術で制作完成させ、多くの労力と時間を節約しながら生産性を高めることが可能になった」(「朝鮮の今日」7.31)。さらに工場では、製品を検品するための測定設備も「われわれ式に制作」、検品の科学化も実現したという。
一方、リュウォンシューズ工場では太陽光発電設備を導入して、生産、照明、食堂、経営活動に利用、国家電力網からの供給を受けていない。また、工場では太陽光による水加熱システムも導入して冷暖房、お風呂と、プール、託児所プールの運営に利用しているだけでなく、屋上に野菜の水耕栽培用温室を設置して従業員の福利厚生に役立てている。(了)