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海上侵犯挑発まで強行している敵に再び、厳重に警告 朝鮮人民軍総参謀部のスポークスマン

 朝鮮中央通信の報道によれば、朝鮮人民軍総参謀部のスポークスマンは24日、次のような談話を発表した。

 今日24日未明3時50分ごろ、南朝鮮かいらい海軍第2艦隊所属の護衛艦が不明船舶取り締まりを口実にして白翎島の北西20キロの海上でわが軍海上軍事境界線を2.5~5キロ侵犯し、「警告射撃」を加える海上での敵情が捕捉された。

 朝鮮人民軍総参謀部は、西部前線海岸防御部隊に監視および対応態勢を徹底的に整えることに関する指示を下達し、5時15分に海上での敵情発生水域付近で10発のロケット砲弾を発射して敵の艦船を強力に駆逐するための初期対応措置を取るようにした。

 わが軍隊は24日5時15分、龍淵郡一帯で射撃方位270度方向に10発の威嚇・警告射撃を加えた。

 朝鮮人民軍総参謀部は、最近、地上前線での砲撃挑発と拡声器挑発に続いて、海上侵犯挑発まで強行している敵に再び、厳重に警告する。

 【ミニ解説】韓国側は朝鮮の商船が「北方限界線(NLL)」を越えため「警告射撃」を行ったと発表しているが、偽旗の可能性が高い。

 なぜなら、米韓側の軍事演習と挑発行為によって、北と南の間の緊張が高まっている時期に朝鮮の商船が用もない南側に近づく必然性は全くないからだ。北と南の関係が断絶状態にあるとき、通常でも朝鮮の商船が南側に近づくことは皆無で、朝鮮の商船が「NLL」付近を航行する必要もない。

 韓国側による発砲事件は、朝鮮の核高度化になす術を失った米韓による無謀な挑発行為であると同時に、支持率が20%に低迷している尹錫悦政権に対する国民の非難をかわすことに目的があるとみられる。南側で政権が窮地に陥った時、「北風」を吹かすのは歴代の保守政権がとってきた常とう手段である。

 今ひとつ指摘しておかなければならないことは、韓国側の発表でも、日本のマスコミ報道でも「北方限界線(NLL)」を「軍事境界線」と表現しているが、朝米間で結ばれた休戦協定にはそのような規定はなく、米国が一方的に引いた「限界線」に過ぎないということだ。つまりこの地域に海上に設けられた境界線はない。

 このため朝鮮側は「北方限界線(NLL)」を認めない旨再三にわたって表明しており、たとえ朝鮮の軍船が「北方限界線(NLL)」を越えたとしても、米韓がこれを非難する根拠は何もないことを忘れてはならない。「北方限界線(NLL)」を云々すること自体が米国側の破廉恥な侵略行為に他ならない。

 現在まで朝鮮側の自制によって平穏が保たれているが、この地域はいつでも朝米間の軍事衝突が起こりえる、常に最大の緊張感に包まれた地域である。(了)