朝鮮民主主義人民共和国外務省の宋日昊大使は15日、朝日平壌宣言が発表されて20年になる17日を控え、次のような談話を発表した。
今から20年前に発表された歴史的な朝日平壌宣言は、両国間の忌まわしい過去を清算し、新たな関係が始まりうるという期待と希望を内外に与えた。
われわれは、平壌宣言を朝日関係改善の里程標として重く受け入れ、その履行のために今まで日本側とさまざまな形式の接触と対話、会談を行いながらたゆまぬ努力を傾けてきた。
日本が武力で40余年間、朝鮮を占領してわが民族に働いた罪悪に対して誠実に謝罪し、応分の賠償と補償をした上で両国間の結実のある政治的・経済的・文化的関係を樹立するというのが平壌宣言に貫かれた基本精神である。
しかし、日本は朝日関係の性格と本質を否定し、平壌宣言を「拉致・核・ミサイル問題の解決」のためのものに歪曲して終始一貫、自分らの不純な政治目的の実現に悪用した。
日本政府は、解決済みの拉致問題を復活させて罪悪に満ちた歴史は覆い隠し、国内外に反共和国雰囲気を鼓吹することに手段と方法を惜しまなかったし、ありもしないわれわれの「威嚇説」を極大化し、それを名分にして侵略的な軍事力を増強しながら地域の平和と安定を甚だしく破壊している。
わが国の莫大な人的・物的・精神的富を略奪し、朝鮮民族に前代未聞の不幸と苦痛を被らせたのに反省どころか、何の罪意識さえ覚えず、むしろ「被害者」に変身しようとする日本の行為こそ偽善の極みだと言わざるを得ない。
朝日平壌宣言が発表された時から20年という歳月が流れたが、日本がやったことはわが国家の自主権と発展権を絞殺する目的の下にあらゆる醜悪な制裁措置を次々と取って宣言を反故にし、両国の関係を最悪の対決局面に追い込んだことだけである。
日本政府は、朝日平壌宣言に対する背信的行為の責任から絶対に逃れられない。
われわれは、日本で繰り広げられるあらゆる不当極まりない無分別な反共和国、反総聯(在日本朝鮮人総聯合会)策動の一つ一つについて全部記憶しており、必ず計算する。
こんにちの朝日関係の形勢が今後、どんな方向へ進むのかは全的に日本政府の態度いかんにかかっている。(了)