朝鮮民主主義人民共和国オリンピック委員会のスポークスマンは16日、オリンピックを領土強奪に利用するに宇本の卑劣な行為と、それを黙認、助長する国際オリンピック委員会の二重的な行動を非難する談話を発表した。
談話は、「オリンピックの主催を機に、オリンピック聖火リレーのルートマップに他国の領土を自分の「領土」に表記しておきながら、それは全く地理的表現であり、いかなる政治的意思も反映されていないという強弁で自らを正当化する破廉恥な国とスポーツ組織は地球上に日本と東京五輪組織委員会しかないであろう」と断罪した。
また談話は、2018年2月、平昌で行われた第23回冬季オリンピックの時は「政治的中立」を云々して北と南の統一旗に独島を表記することに反対しておきながら、今回は日本のハレンチな行為を黙認、助長している国際オリンピック委の二重的な行動の責任を厳しく追及した。
朝鮮オリンピック委員会スポークスマン談話は次の通り。
われわれの固有の領土を強奪するために神聖なオリンピック運動の理念と精神も汚す日本スポーツ界の破廉恥さが、極に至っている。
厚顔無恥で荒唐無稽な詭弁
東京五輪組織委員会は、第32回オリンピックの公式ホームページに掲載したオリンピック聖火リレーのルートマップにわれわれの領土である独島を「日本領土」と表記し、それに対する非難と抗議が沸き起こると、それは「純然な地理的表現である」、「いかなる政治的意思も反映されていない」と並べ立てている。
独島は、国際法的見地からも歴史的、地理的にも論議する余地がない神聖なわれわれの領土である。
政治問題と領土問題は分離して存在せず、われわれの領土の一部分を自分らの「領土」に表記しておいて、地理的概念とうそぶくのは、厚顔無恥で荒唐無稽な詭弁であると言わざるを得ない。
友好と和睦を図るオリンピックを領土強奪野望の実現に悪用しようとするこのような行為は、全世界のスポーツマンと人類の平和念願に対する愚弄であり、わが民族の自主権を蹂躙る許せない挑発である。
オリンピックの主催を機に、オリンピック聖火リレーのルートマップに他国の領土を自分の「領土」に表記しておきながら、それは全く地理的表現であり、いかなる政治的意思も反映されていないという強弁で自らを正当化する破廉恥な国とスポーツ組織は地球上に日本と東京五輪組織委員会しかないであろう。
オリンピックを主催する機会を悪用して、東京五輪組織委員会が恣行(しこう)している卑劣な行為には、今後、国際スポーツ競技行事ごとに独島を「日本領土」に表記する前例をもたらし、独島領有権を国際的に認定させようとする陰険な企図が潜んでいる。
IOCの二重行動の責任を問う
東京五輪組織委員会の誤った主張に関する国際オリンピック委員会(IOC)の行動にも、問題がある。
国際オリンピック委員会は、2018年2月、平昌で行われた第23回冬季オリンピックで北南単一チームが利用する統一旗に独島を表記するのは政治的な問題であり、スポーツとオリンピックで政治的中立性を堅持すべきであるとして、統一旗に独島を表記することをあくまで反対した。
2019年7月には、わが民族オリンピック委員会委員長に東京五輪組織委員会がオリンピック聖火リレーのルートマップに独島を「日本領土」に表記した問題に関連して、国際オリンピック委員会は厳格な政治的中立の立場を大会組織委員会に想起させたという内容の書簡を送った。
しかし、去る7月2日には立場を変えて独島問題はオリンピック組織委員会に関わる問題であるため、この問題が上程される場合、東京五輪組織委員会の主張に留意することに関する内容の書簡を国際オリンピック委員会の委員と名誉委員、栄誉委員に送った。
朝鮮民主主義人民共和国オリンピック委員会は、大会の主催を契機に神聖なオリンピックの憲章と理念を冒涜(ぼうとく)し、自分らの領土強奪策動を合理化しようとする東京五輪組織委員会の卑劣な行為を断罪、糾弾し、それを黙認、助長した国際オリンピック委員会の二重的な行為に対しても責任を問わざるを得ない。
第32回オリンピック組織委員会は、今からでも独島を「日本領土」に表記したオリンピック聖火リレーのルートマップを修正し、国際オリンピック委員会は世界的範囲でオリンピック運動を主導する国際機構らしく公正さを持って正しく行動すべきであろう。【朝鮮中央通信】