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人道主義支援を不純な政治的目的に悪用してはならない 朝鮮外務省、米国を非難

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 朝鮮外務省は11日、「人道主義支援を不純な政治的目的に悪用してはならない」と題するカン・ヒョンチョル国際経済及び技術交流促進協会上級研究者の文をHPに載せた。

 文は「人道主義支援」「人権」を他国の内政に干渉し従属させ支配する手段にしているアメリカの卑劣な行為を暴露、非難し、「人道支援は、どのような場合でも不純な政治目的に悪用されてはならない」と強調した。

 以下は「人道主義支援を不純な政治的目的に悪用してはならない」の全文。

 今、世界は悪性ウィルスによる大流行伝染病によってもたらされた過酷な経済難に直面している。

 国際通貨基金が明らかにしたところによると、全般的な国々の経済事情は、数十年以来、最も急速に悪化しており、今後の世界経済の成長率は4.4%減少するという。

 問題は、人類のこのような不幸と苦痛を不純な政治的目的を実現するために悪用しようとする動きが現れ、国際社会の大きな懸念を醸し出していることだ。

最近ある国の新聞は、「米国は自分たちに迎合する国の執権者たちには、長期政権を許容し、支援もしているが、そうでない場合には、制度転覆も辞さない」としながら、米国の「援助」と「人道支援」の反動性を暴露した。

 このような評価は、米国の国内法だけを覗いて見てもよくわかる。

 1961年に制定され修正補充されてきた米国の「対外援助法」には、他の国に対するどのような形の支援でも、米国の対外経済政策に徹底的に服従しなければならないとの規制されている。

 この法律の498条には、米国が定めた「人権基準」に達していない国々に対しては、そのどのような形の支援も禁止されており、620条には、米国と思想と理念が異なる共産主義国への支援を許さないと規定されている。

 1950年代に作られた「相互安全保障法」でも、米国は他の国に対するいかなる支援も米国の対外政策の実現に助けにならないのなら、そのような支援をしてはならないという条項を設けている。

 これは、米国が提唱する「支援」とは何を目的としているのかを赤裸々に示している。

実際に多くの国は、米国の「援助」と「人道主義支援」に多くの期待をかけたが辛酸をなめた。

 米国は、2011年にパキスタン政府の許可も受けずに、軍事作戦を勝手強行しては、彼らがこれに抗議すると、軍事的、経済的支援を1年間停止し、2014年には、パキスタン政府が反政府人物を逮捕したことをめぐり、「人権蹂躙」と強弁しながら3 300万US $の支援を削減すると脅した。

 アフガニスタン当局もタリバンとの和平協定履行に関する米国の要求に順応しなかったとし、10億US $の支援資金を削減された。

 2011年、米国は「人権問題」を口実に中東のある国への支援を中止し、その翌年には、シリアの反政府勢力が自からの目標を達成すれば、シリア国民のための「人道主義支援」を提供する準備がされているとしながら、シリアでの内戦を公然と煽った。

 2018年にはパレスチナ政府がイスラエルとの和平交渉を拒否したとしてパレスチナ難民保護のために毎年国連に寄付していた人道支援資金3億4 600万US $のうち1億2 500万US $を凍結させた。

 これに関連し、アラブ諸国連盟の関係者は、中東問題の基本である避難民問題に対する脅威になるとしながら、大きな懸念を示した。

 米国は また、カンボジア政府が、中国南海問題など地域の安全保障問題で米国に同調する効果的な措置をとらなければ、既に約束した8 200万US $の支援を与えることができないとしながら、カンボジアを反中国活動に参加させようと卑劣に策動した。

 このような事実資料は、米国が騒ぐ 「人道主義支援」の真の姿を暴露する数多くの資料のごく一部に過ぎない。

 今、世界のマスコミは米国の「人道主義支援」とは、他の国を政治経済的に従属するためのツールに過ぎないとしながら、米国が取るに足りない「支援金」を投げ与え、その何十倍もの資金を奪っていると非難している。

 国際問題アナリストは、米国が「人道支援」の問題を論じるたびに必ず取り上げる「人権問題」も本質において、他の国々に対する内政干渉を実現するための口実に過ぎないと評価している。

 これは、米国が「人道主義支援」を「人権問題」と連関させている下心が、主権国家に対する圧迫を合法化して、自らの不純な政策的企図を実現しようとしていることを如実に示している。

 現在、米国で新型コロナウィルス感染者数は3 470万人、死亡者数はなんと62万人に達し、人々は大きな絶望と苦痛の中でもがいており、銃器犯罪と憎悪犯罪、人種差別など、米国特有の各種社会的悪弊が蔓延して、アメリカの社会は、より大きな混乱と無秩序に陥っている。

 そのため、国際社会は米国が「人道主義支援」を論じる前に、悪性伝染病に対処することができず、数十万人の死者をもたらした人道主義的惨事の後遺症を拭い、銃器犯罪、人種差別などあらゆる社会悪を一掃するための国際的な支援を受けるのがいいだろうと嘲笑している。

人道支援は、どのような場合でも不純な政治目的に悪用されてはならない。(カン・ヒョンチョル国際経済及び技術交流促進協会上級研究者)