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不幸な事件を招いた南側に優先的な責任がある 朝鮮中央通信の報道

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 朝鮮中央通信社は29日、「南朝鮮保守一味の続く対決妄動はさらなる災いを招く」と題する報道を発表した。
 報道は、善意を込めた朝鮮側の措置を冒とくし同族間の対決を煽る行為が険悪化し度を超えていると指摘、「同族に対する不信と敵対感を助長させ、現当局の無能力をののしるのに必要な口実を設けて膨らませることにのみ血眼になって」いる保守勢力を峻烈に非難した。
 また、朝鮮水域に不法侵入した南側住民に対して「やむを得ず自衛的措置を取らざるを得なかった」と再度言及し、事件は「南側の住民をまともに管理、統制できなかったことで起きた」もので、「南側に優先的な責任がある」と強調した。
 誰が見ても妥当な指摘であるが、南側当局は、自らの責任については顔をそむけたまま、現実に不可能な「越北脱南」などとする軍部の発表を鵜呑みにして、「共同調査」を云々している。南朝鮮当局のこのような姿勢が保守勢力の度を越えた同族対決と、政権攻撃を招いている。
 朝鮮中央通信の報道発表は、事件後一か月も経過したにもかかわらず、一向に収まる気配がない狂乱的な同族対決騒動に対する厳しい警告だ。
以下に報道全文を掲載する(中見出しは編集部による)
 西海海上に不法侵入した南側の住民が死亡した忌まわしい事件が発生した時から1カ月という時間が流れた。
 その間、われわれは西海海上で発生した誰も願わない意外な不祥事によって、北南間の信頼と尊重がこれ以上崩れないようにするために、わが最高指導部の意中を盛り込み、即時に事件のいきさつに対する調査結果を通報し、わが方の水域で遺憾な事件が発生したことに対してすまない気持ちも伝えた。
 その時から、われわれは西海海上の水域で死亡者の遺体を捜して家族の懐へ送還するために最善の努力を尽くしたが、残念ながらもまだ実を結んでいない。
 われわれはこれに対して遺憾に思い、当該部門では今後も必要な措置を持続的に取っていくことにした。
同族敵対に血眼になる保守勢力
 しかし、今、南側ではわれわれの善意を冒瀆し、同族間に不信と対決を極大化しようとする不敬な行為が日を追って険悪になり、今や度を超えわが軍隊と人民の憂慮と憤激をかき立てている。
 実際に、当該事件に関連してわれわれが南側に言うことがないわけではない。
 過去の歴史を振り返れば、平和の状態にある国々の相互間にも国境で起きた大きくない事件をもって熾烈な銃撃戦に拡散した実例が無数にあった。
 いわんや、今、北南間には平和でない停戦状態が厳然と持続しており、まして今回の事件が発生した場所は火と火が対峙している西海のホットスポットであった。
 当時、南側の住民がどんな意図でわが方の水域に不法侵入したのかも知らず、取り締まりにも即刻応じない状況で、正常勤務を遂行する軍人たちがどのように対応するかは南側も十分に推測できる明白な理致である。
 しかし、われわれは思い掛けない事故がわれわれの主権が行使される海上水域で発生しただけに、現北南関係の状況を考慮してすまない気持ちも南側に伝え、事件の発生以後、南側の内部から響き出るあらゆる悪口を無視して最大の忍耐で自制してきた。
 ところが、同族対決意識が骨髄にしみ込んだ「国民の力」をはじめ、南朝鮮の保守勢力は引き続き「蛮行」だの、「人権蹂躙」だのと、同族をやたらに謗るのに血眼になって狂奔する一方、今回の事件を自分らの汚らわしい政治目的を達成するための機会にするために後先を見ずに騒ぎ立てている。
 はては、誰それの「人権問題」まで取り上げて国連など国際舞台にも拡散させてみようと青筋を立てている。
 初めから、事件の顛末に対する理性的な判断と正しい解決策を講じようとする兆しは毛頭見られず、もっぱら同族に対する不信と敵対感を助長させ、現当局の無能力をののしるのに必要な口実を設けて膨らませることにのみ血眼になってのさばっている。
 同族が善意で差し出した手も、刀を引き抜いたと口角泡を飛ばしてのさばるのが、保守一味の毒々しい風土病のようだ。
住民を管理、統制できずに起きた事件
 反朝鮮対決で生存を維持する保守一味の狂乱に嫌気がさして久しいが、今回の事件に関連する故意的で謀略的な悪態が毒々しく続く状況で、それについて問題視せざるを得ない。
 すでに、南側に通知したように、われわれは西海海上のわが方の水域に不法侵入した南側の住民が取り締まりに応じず逃走する状況が生じたと判断したわが軍人がやむを得ず自衛的措置を取らざるを得なかったということについて、十分に理解して余りあるほどに通報した。
 南側が南の住民がわが方の水域に行くということをわれわれに事前通報でもしたのか。
 保守一味がそれほど騒ぎ立てる「死体毀損」というのも、南朝鮮軍部によってすでに真実が明らかになったことである。
 付言するが、今回の西海海上で起きた忌まわしい事件は南朝鮮全域を襲う悪性ウイルスによっていつよりも緊張し、危険極まりない時期に鋭敏なホットスポット水域で南側の住民をまともに管理、統制できなかったことで起きた事件であるだけに、当然、不幸な事件を招いた南側に優先的な責任があるというのがわれわれの変わらぬ立場である。
 他人に言い掛かりをつける前に、自分の粗末な身なりから正すのが事理に合う行動であると言えよう。
度を超える誹謗、中傷、悪態
 それほど「人権」に関心があり、重視するという保守一味が最近、米軍の装甲車によって南朝鮮の住民が死亡したむごたらしい事件については一言も言わずにうやむやにし、わが共和国に来るために軍事境界線地域の川を泳いで渡っていた南側の住民に無差別な機関銃射撃を加えて即死させる分際で、あえて誰それの「人権」について騒ぐメンツでもあるのか。
 保守一味の無分別な行為は、本当に人間の生命と人権に関心があるのではなく、今回の事件をきっかけにして南朝鮮社会に前例のない反朝鮮対決と「容共剔抉(てっけつ)」の一大狂風をもたらそうとするところに、その真意があるということをわれわれが知らないのではない。
 保守一味のいかなるでっち上げと謀略の奸計も、あらゆる天災地変の中でも人民尊重、人民愛、人民重視が国風となっている尊厳あるわが朝鮮のイメージを絶対に貶めることはできない。
 「政権」強奪野望に狂って増大する民生悪化と悪性伝染病事態はものともせず、ただ同族対決と政争で日を送り、社会的混乱の醸成にのみ血眼になってのさばる狂人らのため、北南間に不安と不和の雲がなくならないのが、こんにちの現実である。
 南でわれわれを誹謗、中傷するさまざまな悪態が度を超え、この事件を国際的な反朝鮮謀略騒動へ追い込もうとする危険極まりない動きがいっそう露骨になっている深刻な現実は、われわれが今まで堅持してきた雅量と善意の限界をまたもや揺さぶっている。
 偶発的事件が北南関係を破局へ追い込んだ不快な前例が二度と繰り返されないことを願うのがまさに、われわれの立場である。
 われわれは、南朝鮮保守一味の無分別な対決妄動がさらなる災いをもたらしかねないということについて前もって警告する。【朝鮮中央通信