朝鮮外務省は30日、「愚かな『百年河淸』式妄動」と題する、外務省日本研究所リ・ビョンドク研究員の文をHPに載せ、菅政権が安倍を真似て拉致問題に未練を持ち周囲に乞いまわっていると非難した。
リ・ビョンドク研究員はこの文で、執権機関国内で政治スキャンダルが暴露され不利な形勢が造成されるたびに、「拉致問題解決」を喧伝して人民を欺瞞して反共和国対決の雰囲気を鼓吹したのは安倍だったと指摘、もちろん安倍の対朝鮮政策は総破産したと強調した。
また同文は、「結果が明白な問題にしがみつくのは愚か者も避けるもの」としながら「拉致問題はわれわれの誠意と努力によってすでに後戻りすることができないほど、完全無欠に解決された」と指摘した。
以下に全文を紹介する。
去る16日に発足した菅政権が「安倍の政策を継承する」と叫んでいる。
われわれは、菅政権が安倍辞任を前提に生まれただけに、何を継承して、何をどのようにしても全く気にしない。
ただ「安倍の政策を継承」するというのが、われわれを挑発するものであるなら、問題は異なる。
すでに暴露されたように、安倍は首相在任期間、対話と圧力で「核、ミサイル、拉致問題」を包括的に解決しなければならないとしながら、わが共和国を政治、経済的に孤立窒息させるために、歴代執権者たちの中で最も敵対的な政策を実施してきた。
特に安倍は、われわれの善意によって、すべて解決された拉致問題を終始一貫自分の政治的人気と価値を上げることに悪用した。
執権期間、国内での政治スキャンダルが暴露され不利な形勢が造成されるたびに、「拉致問題の解決」を喧伝しながら、人民を欺瞞して反共和国対決の雰囲気を鼓吹したのは安倍だったのだ。
もちろん安倍の対朝鮮政策は、それが不義を追求したもので総破産という苦い結果だけを招いた。
奇怪なことは、これに対して知らないはずのない菅政権が、安倍の真似をして拉致問題に未練を持ってあちこちに乞いまわる奇妙な行動を繰り広げていることだ。
結果が明白な問題にしがみつくのは愚か者も避けるものだ。
再び明らかにするが、拉致問題は、われわれの誠意と努力によってすでに後戻りすることができないほど、完全無欠に解決された。
これをみれば、愚行に没頭している日本の政治家たちの行動を、「百年河淸」式妄動と評することが、的を得ているようだ。
※「百年河淸」とは、黄河の濁流が澄むのに要する時間は無限という意味で、不可能なことの比喩。
朝鮮民主主義人民共和国外務省日本研究所研究員 リ・ビョンドク