「朝鮮の今日」は21日、「破滅の瀬戸際に軍国主義馬車を追い込む 『馬夫』」と題する同社記者の記事をHP上に掲載した。
記事は首相を退任する瞬間まで、「敵基地攻撃能力」を云々して軍事大国化の野望を露わにしている、安倍元首相を人間の仮面をかぶった「毒蛇」と厳しく非難した。
同時に記事は、「安倍路線の継承」を唱え登場した菅新首相を、「軍事大国化へと進む企図を露骨に表している」と非難した。
辞任した安倍元首相に対する厳しい批判もさることながら、朝鮮のネット情報サイトまで含めたマスコミが、菅新首相を名指しで非難したのははじめて。
特にこの記事が、菅新首相が「安倍から譲り受けた軍国主義馬車の馬夫の席にそのまま付」いたと指摘したのは、安倍後継の菅政権に期待するものはないという、朝鮮側の視点を表したものと解釈できる。
以下に「破滅の瀬戸際に軍国主義馬車を追い込む 『馬夫』」の全文を紹介する。
毒蛇は死ぬ瞬間まで毒を放つ。
日本の首相の席を退いた安倍はまさに人間の仮面をかぶった「毒蛇」である。
知られているように、最近、安倍は北朝鮮が日本を打撃することができる能力をすでに備えているとみられるとしながら、年末までに新たな安保戦略を無条件に用意しなければならないと騒がたてた。
安倍は首相辞任の意思を発表する際にも、北朝鮮ミサイルに関連した新しい安全保障戦略案を用意しなければならないと言い放った。
これに関連し、内外の世論は、安倍が退任してまで北朝鮮の軍事的脅威に対して引き続き言及しているのは、「敵基地攻撃能力」の保有を合理化するためのもので、執権期間何の成果も出せなかった安倍としては、後継者を通してでも 「敵基地攻撃能力」保有を骨子とした新たな安保戦略を年内に無条件用意して、自分の唯一の政治的遺産として残そうとするものだと評している。
比較的正確な評価と言うことができる。
安倍が反共和国敵対意識と再侵略の野望に、気がおかしくなるほど狂ったのか、首相を退任する瞬間まで、われわれを悪辣に攻撃しながら、軍事大国化の野望を露わにしたのだろうか。
われわれの「軍事的脅威」について長々と並べながら、年内に新たな安保戦略を無条件に用意しなければならないと騒いだ安倍の妄言は、自分の先々代から抱いてきた「大東亜共栄圏」の野望を、自分の後継者を通してでも必ず実現してみようとする野心の表れ以外の何物でもない。
悪いオオカミが自分ののどに刺さったとげを抜いてもらっても、噛みつこうと暴れるというが、首相の肩書を得た時から歴史のかなたに消えることになった今日まで、悪事だけを選んで行う天下の悪人がまさに安倍である。
第二次世界大戦の「A級戦犯」として悪名を馳せた祖父岸をはじめ、他民族に対する排外主義と侵略の野望が骨の髄にまで染みこんだ先祖から、国粋主義と軍国主義の毒素を養分のように注入された安倍は、執権全期間血塗られた過去を全面否定し、日本社会に復讐主義を扇動して「大東亜共栄圏」のむなしい夢を必ず実現しようとあがいた。
特に安倍は、米国と結託して、誰かの「核、ミサイルの脅威」と「拉致」問題を口実に反共和国謀略策動に目を血走らせて騒ぎ立てるかと思えば、戦争をすることができる「普通国家」を叫んで現行憲法を戦争憲法に改悪して、無力増強と戦争の火遊びに狂奔しながら、朝鮮半島とアジア大へ陸の再侵略の野望を露骨に表わした。
アジア太平洋地域で軍事的優位を占めて再侵略の野望を追求しようとする、凶悪な戦犯国家がまさに日本のであり、この危険千万な軍国主義の戦争馬車を引いて再侵略の道に突き進んできた馬夫が、他ならぬ安倍である。
軍国主義の復活と再侵略策動に目を血走らせて狂奔した阿部は、朝鮮半島情勢の気流が急変すると醜悪な政治的利害から出発して奸匿に「前提条件のない首脳会談」を云々し朝・日関係の改善を哀願した。
このような政治奸商の輩、政治俗物がどのような扱いを受けるかということは、幼い子供も分かるだろう。
阿部が平壌のドアノブを一度も掴むこと無く、悪臭を放つ虫けらのように扱われたのはあまりにも当然である。
秋の落葉の身分になった安倍がいまだに自分の境遇も知らずに「敵基地攻撃能力」を云々するのを見ると初歩的な良識もない政治的未熟児であることが明らかである。
問題は、新たに日本の自民党総裁になった菅が「安倍路線の継承」を唱え、阿部の垢が溜まった退物をほとんどそのまま受け継ぎ軍事大国化へと進む企図を露骨に表していることだ。
菅一党のこのような妄動にどこまでうんざりしたら、内外の世論が「スガベ内閣」と嘲笑揶揄するのだろうか。
菅一党こそ安倍から譲り受けた軍国主義馬車の馬夫の席にそのまま付き、日本列島を災いの中に追い込む禍根である。
島国の国民ははっきり知るべきである。
日本の新内閣が安倍一味のように「大東亜共栄圏」の愚かな夢を捨てられず無分別に行動するなら、前世紀の惨敗よりも残酷な代価を払うことになるだろう。【本社記者】