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【解説】排除できない米韓による「コロナテロ」の疑い

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朝鮮労働党中央委員会政治局非常拡大会議(25日)
手引きがなければ不可能な「脱北者」の軍事境界線越北

 新型コロナウィルスに感染した「脱北者」が19日、不法に軍事境界線を越えて3年ぶりに帰郷する「非常事件」が発生した。

 これと関連して朝鮮労働党中央委員会政治局は25日、非常拡大会議を緊急招集、開城市を完全封鎖、非常事態を宣布するとともに、国家非常防疫体制を最大非常態勢に移行し特別警報を発令した。

 非常拡大会議ではまた、前線部隊のずさんな警戒勤務実態を批判、該当部隊を調査、対策を講究することについて討議した。

 この「非常事事件」は、徹底した防疫措置を講じてコロナウィルスの国内への流入を阻止してきた朝鮮に、「脱北者」を通じてウィルスが持ち込まれた形で、異常極まりない事件と言える。

 まだ「脱北者」の詳細については明らかにされていないが、問題は南北共に厳戒態勢を敷いている軍事境界線をどうやって越えられたのかという点だ。

 一言で軍事境界線と言っても、南北にそれぞれ2キロの非武装地帯が設けられており、南北共に民間人が自由に出入りすることは許されていない。

 このため南側から越北するには、まず普通なら入れない南側非武装地帯を進み、軍事境界線を突破しなければならず、さらには北側非武装地帯を通過しなければならない。陸続きの平和な国同士の国境とは根本的に異なり、民間人が案内もなしに軍事境界線を越えることはほぼ不可能。このため前線に勤務する軍人が相手側に投降する形での成功事例は過去に稀に見られたが、民間人の成功例はない。

 また、軍事境界線を越えて北に入ることは「国家保安法違反」なうえに、命を落としかねない危険な行為で、死を覚悟しなければ決行できることではない。「脱北者」が中国を経由して帰郷した事例はあっても、軍事境界線を越えた例がないのは不可能だからだ。

 コロナウィルスに感染した「脱北者」が軍事境界線を越えることができたのは、何者かによる手引きによるものと見るのが自然な状況で、米韓による「コロナテロ」の疑いを排除することはできない。

 米韓の反朝鮮強硬勢力は、新型コロナの流入を防いだ朝鮮を貶めるために、間断なく根拠なきコロナ感染説をばらまいてきただけではなく、風船ビラグループとその背後勢力が風船ビラにコロナウィルスを仕込むことを企図していたことは秘密ではない。韓国の民主勢力はその危険性に対する警鐘を重ねて鳴らしてきた。

 米韓の狂信的な反共、反北勢力が「脱北者」を利用してコロナウィルスの流入を策したとしても不思議はない。南側非武装地帯を通過させ軍事境界線を越えさせれば、捕らえられようと、極端に言えば射殺されようとウィルス流入には成功する可能性が高い。

 朝鮮側は今回の異常な「非常事件」を徹底的に調査することになろう。調査結果が待たれる。(了)