朝鮮で、世界保健機構(WHO)が提示した21世紀の5大課題の一つである、腹腔鏡下手術が、多くの診療分野で確立し、広く普及、取り入れられていることが分かった。
朝鮮の外国文出版社が運営するウェブ情報サイト「ネナラ」(7.20)が報じた。
報道によれば、朝鮮で腹腔鏡下手術を開拓したのは、ピョンヤン市マンギョンデ(万景台)区域にあるピョンヤン市第3人民病院。1988年に設立された、30余の診療科を持つ総合的な治療予防機関だ。
開院後病院では、リュウ・リム院長を中心に医師の医術を向上させるとともに医学科学技術を発展させることに力点をおいて病院を運営、20年前から腹腔鏡下手術について研究を開始した。
研究成果に基づき、病院ではじめて腹腔鏡下手術に成功したのは1999年。虫垂手術に続いて胆嚢手術も成功させたという。
これを契機に、知識と経験を積み上げ、胆嚢炎をはじめ消化器分野はもちろん、産婦人科、泌尿器外科等々その領域を拡大しながら、それにあう腹腔鏡下手術方法を確立させた。
同時に病院では、臨床過程で効果が十分に立証された腹腔鏡下手術方法を多くの病院に広く普及し、各病院で積極的に取り入れられるように支援した。
ピョンヤン市第3人民病院で腹腔鏡下手術の中心的役割を果たしてきたのは、キム・スンギル、パク・インホ医師などで、現在まで数千件の腹腔鏡下手術をこなし多くの人の健康を回復させたばかりか、その過程で腹腔鏡下手術の発展に大きく貢献した。またWHOの学術討論会、世界低侵襲外科科学討論会などにも参加し、国際的な研究成果を吸収、朝鮮の腹腔鏡下手術分野をけん引している。
朝鮮では、中央から道、市、郡、里に至るまで、総合病院、専門病院、診療所等が設置され、無償治療制が取りいれられている。また医術の向上、医薬品の開発製造のための研究機関、生産施設も、整備充実している。米国と韓国の反朝鮮敵対勢力は、朝鮮が「医療後進国」であるかのようなプロパガンダを執拗に行っているが、事実ではなく、朝鮮の医療体制、技術ともに先進国に引けを取らない。
現在国家プロジェクトとしてピョンヤン総合病院が建設されているが、完成すれば朝鮮の医療を一層発展させるきっかけになると見られる。(了)