朝鮮労働党中央委員会第7期第14回政治局拡大会議が2日、党中央委員会庁舎で開かれた。
金正恩委員長の司会で行われた会議では、①悪性伝染病を防ぐための6か月間の事業状況を総括して、国家非常防疫事業を強化し現在の防疫形勢をより強固にする問題②平壌総合病院建設を進め、医療奉仕のための人的及び物質技術的な保障対策を講究する問題―が討議された。
金正恩委員長は①議題と関連、「われわれが世界的な保健機危機の中でも悪性ウィルスの境内侵入を徹底して防御し安定した防疫形勢を維持しているのは、党中央の先見の明による指導力と党中央の命令指示に一つになって動く全人民の高度の自覚的一致性がもたらした誇らしい成果」であると指摘した。
「安定した防疫形勢を維持している」との指摘は、現在まで新型コロナウィルスの感染者が一人も出ていない状況を指す。米韓のプロパガンダ機関から絶え間なく「感染者発生」情報が流されているが、根拠のない誹謗中傷であることが改めて確認された。
「労働新聞」などの報道によれば、金正恩委員長は非常防疫事業が長引くにつれて生じている、気の緩みと慢性化した現象、非常防疫規律違反を厳しく批判し、「拙速な防疫措置の緩和は致命的な危機を招くことになる」、「防疫形勢が良いと陶酔し警戒心を緩めるのではなく、伝染病流入の危険性が完全になくなるまで防疫事業を再点検して厳格に実施」しなければならないと強調した。
また、②議題と関連し金正恩委員長は、人民に最上級の先進医療を提供できるように病院を完工するうえで解決すべき対策を講じ、施工、資材の保障、運営準備における課題を提示した。
朝鮮の党政治局拡大会議開催と関連して、韓国の文正仁大統領統一外交安保特別補佐官は3日、「政治局会議で防疫対策を中心議題に据えたことは大きな意味がある」、「新型コロナの状況が深刻だということではないのか」と述べ「防疫協力」の可能性を云々した。
何らの根拠もなく、朝鮮の最高指導者の発言を否定し、井戸端会議のように口を開く、大統領補佐官なる人物の悪意がこもった発言には驚かざるを得ない。最近朝鮮で行われた文在寅政権の約束違反を非難した大規模デモと集会は「安定した防疫形勢」を証明して余りある。にもかかわらず、会議の揚げ足を取って「状況が深刻」などとするのは稚拙なプロパガンダに過ぎない。ましたや誤った認識で本当に「防疫協力」が可能だと考えているなら、その愚かさは底なしだ。(了)